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少女漫画に中年期を捧げる計画

「クレアの純真」で来る人がすごく多い。
たいした感想書いてなくてごめんね。
私的にはそんなにおすすめでもないです。

4063145042おおきく振りかぶって Vol.10 (10) (アフタヌーンKC)
ひぐち アサ
講談社 2008-05-23

by G-Tools
野球の知識がないと追いつけなくなってきましたが。
でも最初は入りづらいけどどうせ途中あたりから引き込まれるんだけど。
心理描写がすごく繊細だから。野球への興味、知識ゼロ。でも楽しめる。
知ってたらもっともっと面白いんだと思うけど。これを読んで、
野球ってものすごい心理戦だということを知った。
すごく精神的なスポーツだね。集中力がないとできない。
自分自身に打ち勝つことと プラス、チームワークで動くから、人とうまく関われるのかどうかが
かなり大きい。子供に野球をやらせるというのはすごくいいのかもしれない。

ひぐちアサはまじものすごい。
とにかく、本当に繊細なんだ。
女性だからできることなのではないかな。
人間の弱かったりずるかったり、情けないところにこそ向き合う。
まず『ヤサシイワタシ』から入ったんだけど、もー衝撃的でした。
ていうかもろ境界例なんだもんなーあの子が。
でも繊細で重いから、頭使うんだよこの人の漫画。
頭と心をフル回転。だから、なかなか気軽に読み返せない。
でもどれもこれも名作だし、これからも絶対見逃さない。

ヤサシイワタシ (1)
ひぐち アサ
4063142671
ヤサシイワタシ (2)
ひぐち アサ
4063142868
家族のそれから
ひぐち アサ
4063142655


4022615389私の居場所はどこにあるの? 少女マンガが映す心のかたち (朝日文庫 ふ 26-1)
藤本 由香里
朝日新聞出版 2008-06-06

by G-Tools
こういうの大好き!
漫画から何かを読み解く系ですね。
こういうのから漫画を開拓していくのがまた楽しいし、
自分が読んだことがある漫画が出てくると、また興味深いし、
知的欲求も満たしてくれるし、何度も楽しめるのです。
まだまだ最初のほうしか読んでないけどもうすでに面白い。
ていうか最近少女漫画にどっぷり浸かりたくてね。
昔のから今のまで、片っ端から集めようかなと計画しています。
いくえみ綾とかとりあえず集めたいな。
少女漫画があれば、寂しくない気がするの。まあ痛いわな。
でもいいんだい!ばーかばーか!

4104667021東京島
桐野 夏生
新潮社 2008-05

by G-Tools
ぐふふ。結局買ってしまった。全然読んでないけどこれから。
この人って自分と思考回路が似てる気がする。

4091818684キーチVS 1 (1) (ビッグコミックス)
新井 英樹
小学館 2008-04

by G-Tools
なんだよ。出てたの知らなかったし。これから注文するよ。
地元の本屋、もっとこういうのも置いてくれ・・・。



  1. 2008-06-15(Sun) 01:16:58|
  2. 漫画・本|
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  4. コメント 0

メタボラ

4022502797メタボラ
桐野 夏生
朝日新聞社 2007-05-08

by G-Tools
文庫になるまで待ってようといつも思うのだがどうせ買ってしまう桐野夏生。
桐野夏生は期待を裏切らない数少ない作家だ。
やっぱり毒満載の「グロテスク」が一番好きだけども。
「メタボラ」は半分まではだらだら読んでいたけれど、後半は一気に読んでしまったなぁ。
まず、前置きというか状況や心理描写が丁寧で、何が言いたいのか見えてこないんだよね。
でもその前置きがあるから後半で加速するんだな。
で、読み終わって、桐野夏生は結局何が言いたかったんだろう?
とにかく最初から最期まで運に恵まれない人間を書きたかったのか、
あーなんてチンケな感想だ。自分はなんと読解力のないアホなんだろう・・・・と思っていたが、
何かのインタビューを読んだら、とどのつまり「運のない人間が一生懸命がんばっても
結局のところ報われない話」を書きたかったのだと言っていた。
運のない人間というのは、何かの事情で一度失敗してしまった
現代日本の若者のことである。一度失敗すると容易にはいあがることのできない
恐ろしいシステムの中に私たちはいるのだと。
物語にするには、頑張れば報われるばりに、ラストには一筋の希望を描くだろうが、
彼女はそれをしない。そこが私は大好きなのだ。真実を描く作家。
鋭い洞察力と根気強い細かな取材によりそれは紡ぎだされる。
私が驚いた一節は、工場のライン仕事での一コマだ。

それにしても、この単純作業を続けるだけなのに、実働九時間半はきつかった。
のんびりと夜中の清掃をしていた僕には、堪えられそうもない。
一時間経つと、僕はしきりに壁にある時計を眺めるようになった。
----一刻も早く昼休みにならないかと、そればかり願うようになった。


桐野夏生は工場でライン作業をも体験し、取材したのではないだろうか。
そう思わせるほどリアルな描写だ。これは体験した者にしかピンとこないようなしかし
本当にたいしたことではない小さなことだ。だがそのぐらい些細なことなだけに
ストーリーがものすごく立体化するのである。
工場でライン作業をしたことのある私はこの部分を読んで背筋がぞぞっとしたのを覚えている。
というか「メタボラ」ほどセンセーショナルな体験はないにしても、
ギンジという人物の物語は私の人生にかぶりまくりすぎる。
あまりにかぶっているので客観的に考えをめぐらせるまでに時間を要してしまった。

私を捉えて話さなかった一文がある。

僕はいつも、父が死を選んだ本当の理由を考えていた。
抽象的な理由は何となく想像できた。
誰にも解決できない孤独と絶望だ。


このようになってしまった現代日本で、格差は確実に差が開いていく現代日本で、
家族という希望が幻想であると気づいてしまった現代日本で、
「働く」とは、「暮らす」とは、「生きる意味」とは一体なんなんだろう。

愛し、愛される。許し、許される。甘え、甘えられる。信頼し、信頼される。
確かな人間関係を持たない限り、僕は父のように破滅するかもしれない。


私はそれを持っているか?
または、持つことはあるのか?
甚だ疑問、破滅の道を思う。

だが引きずられない。
考えてもしょうがない。
でも考えてしまう。
ループ。

そこに偽善やごまかし、嘘を持ち込まず、
ファンタジックな描写でうやむやにもせず、
またセンセーショナルな衝撃だけで押しとおすわけでもなく、
綿密な取材とプロットで真にリアルなストーリーを作り上げてみせる。
桐野夏生は一番好きな作家かもしれない。


  1. 2008-03-26(Wed) 21:38:31|
  2. 漫画・本|
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